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明けましておめでとうございます。
市民の皆様には、輝かしい新春を健やかにお迎えのことと、心からお喜び申し上げます。
元旦の初日の出は、大変穏やかな好天に恵まれ、水平線に少し雲が掛かったものの綺麗に太陽が顔を出し、今年が牧之原市にとって良い一年となることを彷彿させる素晴らしい初日の出でした。
昨年は、元旦の能登半島地震、8月には南海トラフ地震の臨時情報「巨大地震注意」が初めて発令されたほか、8月31日には台風10号を一因とする、1時間に79ミリの記録的な豪雨に見舞われ、勝間田川、坂口谷川、萩間川の水位が「氾濫危険水位」を超え、牧之原市では初となる、「警戒レベル5 緊急安全確保」を発令いたしました。
温暖化が進む現在、気象災害は年々激甚化し、南海トラフ巨大地震も今後30年間の間に70~80%の確率で発生すると言われ、自助・共助・公助による危機管理、防災対策は必要不可欠です。
一方、まちづくりにおいては、念願の市多目的体育館『ガスワンアリーナ牧之原』がグランドオープンし、9月にはプロバスケットボール「ベルテックス静岡」のプレシーズンマッチが行われ、2日間で2,500人を超える観客が訪れ、プロスポーツの醍醐味を味わっていただきました。
さらに、11月には「まきのはら産業フェア2024」を開催し、2万人を超える来場者でにぎわいました。
スポーツの拠点、防災の拠点、賑わいの拠点となる施設がここに完成いたしました。
富士山静岡空港も開港15周年を迎え、コロナ以降運休していた国際線も仁川と上海線が復活するとともに、12月には香港線が初就航し、以前の賑わいも取り戻しつつあり、さらなる就航先の復活や新たな就航先の決定も期待できます。
迎えた、令和7年は、市制施行20周年となる節目の年を迎えました。その節目を祝うかのように、NHK大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」が昨日スタートしました。
ドラマでは、相良藩主田沼意次侯が主要人物として登場し、商業の発展を重視する重商主義の政策へ転換、外国との貿易の拡大、貨幣制度の統一、印旛沼の干拓や蝦夷地の開拓など、江戸幕府中期の財政を立て直した改革の殿様、稀代の政治家であったことが明らかになるものと期待されます。その意次侯役には世界的な俳優の渡辺謙さんが、嫡男の意知役は宮沢氷魚さんが演じます。
この放送は、市のシティプロモーションにとって千載一遇のチャンスと捉え、ドラマを活用したさまざまな事業を展開してまいります。
まず、今月19日には、「劇団静岡県史」による『田沼意次物語』が、ここ「い~ら」において上演されます。
また、26日には牧之原市史料館において大河ドラマ展がスタートし、来年1月12日まで開催いたします。そのオープニングイベントに宮沢氷魚さんをお招きし、トークショーを開催いたします。
このほかにも大河ドラマに関するイベントを通し、交流人口、関係人口の創出に全力で取り組んでまいります。
5月には、「第31回全国花のまちづくり牧之原大会」を開催するほか、3年連続で招致した「伊藤園お~いお茶杯 王位戦」は、第66期となる本年も招致を目指し、お茶のまち、将棋によるまちづくりによる茶業振興、市内経済の活性化を進めます。
さらに、サーフィンの聖地である静波海岸では、「全日本サーフィン選手権」の開催が決定し、10月には、全国から約1,500名の選手や関係者を迎え、8日間に渡って開催されます。
令和5年度にスタートした第3次総合計画も3年目を迎え、「RIDE ON MAKINOHARA 夢に乗るまち牧之原」のまちづくり理念のもと、「豊かな自然を活かした 心豊かでアクティブな暮らしが実現できるまち」を将来都市像として、少子高齢化、人口減少、南海トラフの巨大地震の被害想定など、課題解決へ向けた取組を行ってまいります。
重点戦略・プロジェクトの「富士山型ネットワークの充実」で進める東名相良牧之原インターチェンジ北側地区の開発は、昨年夏に完成した住宅街区では住宅建設が始まっています。今秋には商業街区、産業街区の造成工事が完了し、令和9年のまちびらきに向け、賑わいの創出、雇用の創出、移住定住場所の創出が着々と進捗しています。
また、牧之原市初となる道の駅「そらっと牧之原」は7月のオープンを目指し事業を進めています。
「ゼロカーボンと経済成長の好循環の実現」では、オーガニックまきのはら推進事業を立ち上げ、バイオ炭や波乗りレモンの産地化を行い、また、牧之原チャレンジビジネスコンテストによるスタートアップ企業の操業も始まりました。
「日本一女性にやさしいまち」の推進では、出産や子育ての応援、入学支援金の支給などの子育て支援の充実、高度不妊治療の助成、月3万円ビジネスによる女性の活躍や起業支援などに取り組んでいます。
「次代を切り拓く力を育む新たな学校づくり」は、榛原地域では、用地取得、造成、基本設計に着手し2030年度の開校に向け動き出しました。また、相良地域においても令和6年度に行った造成設計をもとに用地取得を行い、2033年度の開校を目指します。
私の今年の一字は、高台の賑わい創出、雇用の創出、移住定住場所の創出、坂部地区の道の駅の創業開始、大河ドラマによる交流人口・関係人口の創出、新たな義務教育学校の創造に取り組むことから、創出、創業、創造の『創』といたしました。
第3次総合計画を着実に進め、市の大きな課題である若者の減少、少子化に歯止めをかけ、住む魅力、産み育てる地域の魅力を高める取り組みを行い、定住を促進し、持続性のあるまちづくりを実現してまいります。
結びに、市民の皆さまが活力にあふれ、笑顔が輝く、希望に満ちた一年になりますよう心からご祈念申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。
令和7年1月6日
牧之原市長 杉本 基久雄