市では毎月、報道機関の皆さまに事務事業、取り組みなどを報告するとともに、意見交換を行っています。今月の開催状況をお知らせします。
日 時
令和6年10月1日(火曜日) 午後1時15分~午後2時20分
会 場
市役所榛原庁舎5階庁議室
市長説明要旨
藤井王位の来訪について(報告)
- 先月9日、「伊藤園お~いお茶杯第65期王位戦」第6局の代替イベントとして、相良総合センターい~らで「ようこそ牧之原市へ 藤井王位 祝賀会&トークショー」が開催された。熊本県や徳島県から参加いただいたファンの方もいるなど、改めて当イベントの人気の高さを非常に感じた。
- 棋士は、藤井聡太王位のほか、静岡県と縁のある青野照市九段、勝又清和七段、村田智穂女流二段、さらに「静岡まきのはら大使」の加藤桃子女流四段も出演され、第5局の振り返り解説やトークショー、プレゼント抽選会、会場外では第6局で提供予定だった勝負スイーツが販売され、大変盛況なイベントとなった。
- 相良小学校の訪問では、小学5・6年生の児童150人と、代表児童からの質問や将棋クラブ所属児童らとの指導対局、記念撮影などを通して交流。
- 表敬訪問では、静岡牧之原茶を贈呈するとともに、市内の旧家から発見された約200年前の詰将棋の解読をお願いした。藤井王位が一瞬で解いたこの詰将棋については、藤井王位が複数の詰まし方や余分な駒があると指摘したことをきっかけに、後日当時の暦と組み合わせた非常に珍しい作品で、本作品で40例目、22年ぶりの発見とのことである。
- なお、藤井王位が昨年八冠を獲得した際に揮毫した大駒を、10月1日から10日まで榛原庁舎2階ロビーで展示している。
- 当市としては、来年度も第66期王位戦の誘致を進めるとともに、可能であれば第6局よりも早い対局が実現できることを期待する。
「ベルテックス静岡プレシーズンゲーム2024in牧之原」について(報告)
- バスケットボールBリーグ2部「ベルテックス静岡」のプレシーズンゲームが、先月7日・8日に、今年5月にグランドオープンした「GasOneアリーナ牧之原」で開催された。県内外から両日合わせて約2,500人と多くの観客が集まった。
- 昨年1部で戦った「富山グラウジーズ」との対戦でしたが、ベルテックスの勝利を目指して大きな声援や拍手を送り、試合は連日の熱戦となった。観客からは「本当に楽しく面白かった」「ベルテックスのファンクラブに入りたい」「またプロの試合をこの体育館でやってほしい」といった嬉しい声が聞けた。
- 今後はバスケット以外に、バレーや卓球、フットサルなどのトップアスリートによる試合を開催し、子どもたちの将来の夢を広げる機会の創出、また、県内外から当市を訪れていただくことで交流人口の拡大など、地域活性化への寄与も期待される。
- また、11月17日に開催予定である「まきのはら産業フェア2024」の会場であり、スポーツ以外にも多目的体育館として様々な利用推進に努めていく。
牧之原市移住体験ツアーの参加者応募状況について
- 「牧之原市移住体験ツアー」は、緩やかな波と、国内唯一の大規模人口造波施設がある静波海岸地域の魅力を活かし、初心者でも気軽にサーフィンを体験できるツアーである。
- ターゲットは18歳から49歳までのサーフィン未経験(初級程度まで)の女性で、第1回目を10月5日・6日、第2回目を11月9日・10日のそれぞれ2日間で行う。
- 各回10人、合計20人の定員で募集したところ県外を中心に56人から応募があり、当市のサーフィン環境が非常に魅力的であることを改めて実感した。
- 今回は、応募者の中から抽選で選ぶが、当ツアーが具体的な移住のきっかけとなるよう当市の様々な魅力を実感してもらう機会としていく。今年度の結果を基に、ターゲットのニーズを把握、分析し、今後の移住体験策を更に充実していく。
まきのはらサーフ&ガストロノミーツアーの実施について
- 当市の様々な魅力を体験していただく「まきのはらサーフ&ガストロノミーツアー」は、当市の地域資源である自然環境や、地元の豊かな食材を掛け合わせたツアーを造成し、関係人口や交流人口の増加、さらに地域経済の活性化につなげるもの。
- 内容は、静波サーフスタジアムでのサーフ体験やビーチヨガ体験をはじめ、駿河湾での釣り体験や釣った魚の調理体験、牧之原茶を使ったオリジナルティーづくり体験など、当市のすばらしい地域資源を存分に体験していただく。
- 今年度は全3回実施で、第1回目は11月4日・5日に実施し、募集人員は20名、対象者は県外にお住いの本ツアーで体験した当市の魅力をSNS等で情報発信していただける方となる。第2回目は11月下旬、第3回目は12月中旬に実施予定で、詳細が決まり次第情報提供する。
- 今年度はモニターツアーとしてであり、参加者からいただく意見を基に地域資源を磨き上げ、来年度からは国内はもとより富士山静岡空港を活用したインバウンド誘客につながるツアー造成に取り組んでいく。
- なお、8月に市内の観光関係者や飲食店経営者など30人で構成された誘致協議会を設立し、市と民間事業者が一体となって取り組む官民連携プロジェクトである。
まきチャレ2024(第3回牧之原市チャレンジビジネスコンテスト)について
- 昨年に引き続き開催する「まきチャレ」は、市内の地域資源を活用したビジネスプランを募集するコンテストで、3回目となる本年は、国内109件、海外40件、合わせて149件と過去最多となるエントリーがあった。
- 先日1次審査を行い、34社のセミファイナリストを選出。今後、2次審査を行いファイナリストを選出した上で、今月17日には最終審査となるオープンピッチ審査会を行い、大賞等の各賞を決定し11月7日に開催する表彰式にて発表予定である。なお、審査会はサイトにて配信し、どなたでも視聴が可能である。
- また、過去の参加者については着々と市内で事業化が進んでおり、市内で新たな法人を立ち上げてビジネスを開始している。
地域おこし協力隊 受入事業者の募集について
- これまでも観光や農業施策の推進に活用してきた「地域おこし協力隊制度」だが、地域の事業者が地域おこし協力隊制度を有効活用し、地域課題の解決に向けた取組みを行うことを目的として、地域おこし協力隊(企業等連携型)を受け入れる事業者を募集する。
- 今月末まで受入れ事業者を募集し、11月に審査をし、審査により受入れ事業者が決定したら、関係課において予算を計上するとともに予算の可決を前提として地域おこし協力隊員の募集を開始する予定である。
オーガニックまきのはら推進本部委員会について
- 荒廃農地の解消と環境にやさしい農業を推進するため、早生樹の導入・普及、バイオ炭活用の展開を通じて、市内農業の持続的な発展を図ることを目的に、先月20日に早生樹・バイオ炭部会を設立した。
- 早生樹については、これまで早生樹普及促進協議会によって事業を展開していたが、バイオ炭事業との関係性が深いため、このたび早生樹・バイオ炭部会として新たに組織化した。
- 早生樹については、建築資材、サンドブラスターの代用品など、環境にやさしい資材としての活用の検討を深めていく。また、バイオ炭については、高単価でカーボンクレジットの取引ができる質の高いバイオ炭や、市内未利用資源の消化液と組み合わせた高機能バイオ炭の製造を検討し、農家による継続的な利用などを進めていく。当部会の事業については、3年以内に各事業の事業化及び事業化の目途を立てることを目標に、市内の多くの事業者が関係し、市内経済の循環に寄与する仕組みにしていく。
- なお、同日に、第3回波乗りレモン部会総会を開催し、令和6年度はコラボ商品の開発による普及促進やブランド化の推進、波乗りレモンの栽培に関する講習会などを行うことを部会員で共有した。
- レモン部会については、若者や移住者、ベテラン農家が連携して、熱意とノウハウなどを共有し、農業者が主体となった事業展開が進められている。やる気のある農家が元気になって、市の農業を引っ張る環境を支援し、持続可能な農業経営への転換を進めていく。
- 【担当課による波乗りレモン部会によるクラウドファンディングについての説明】
地域事業者とコラボしたクラウドファンディングを10月中旬に実施し、今回集めた資金は生産者の栽培費用や新商品の商品開発などの一部に充てる。リターン品は波乗りレモンやコラボ商品を予定。地域全体を巻き込み、市や特産品の魅力や地域事業者のPRを行っていく。
手術支援ロボット「サロア」導入による説明会の開催について
- 最新の手術支援ロボット「サロア」が9月26日に榛原総合病院に導入されたため、報道関係者の皆さまを対象とした説明会を実施することとなった。
- 「サロア」は東京工業大学発のベンチャー企業であるリバーフィールド社製の国産ロボットで、現在、東京医科歯科大学病院などが導入、榛原総合病院が全国で5番目、県内では初導入となる。「サロア」による消化器外科での手術は、東京医科歯科大学病院で2例実施されており、当病院で行えば全国3例目、県内では1例目となる。
- 特徴として、ダヴィンチやhinotoriといった、これまでの手術支援ロボットにはない、力覚の機能を持っているということで、お箸でイクラをつまむように、やわらかいものをそれなりの力でつまむことができ、それが操作する術者の手に感覚として伝わることができるということである。
- 市としても、最新の手術ロボットの導入は、患者に対し、安全かつ高品質な医療サービスを提供できるだけでなく、若手医師の招へいにもつながるものと期待している。
- 今月7日(月) 午後2時から、榛原総合病院の南館1階講堂において、消化器外科の医師から導入の経緯や今後の展望を説明し、実際にロボットを操作している様子を見ることができるため、是非ご参加をお願いしたい。
報道提供
- 牧之原の始まりを語る発掘調査出土品の展示について
- 「まきのはらジュニアズアクションスポーツクラブ」10月の活動について
- 令和6年度 牧之原市議会「議会報告会」の開催について
2024年10月1日 記者懇談会資料 [PDFファイル/5.73MB] をご覧ください。
質疑応答【要旨】
手術ロボット「サロア」について
【記者】
サロアについて、金額はいくらなのか。
【担当者】
- ダヴィンチやhinotoriは地方のこの規模の病院ではなかなか購入できる金額ではなく、今回のサロアは安価なもので3台まとめてグループとして購入した。
- ロボットを導入しないと若い医師を招へいできないという時代だと考え、グループの方針として購入した。購入金額については控えさせていただきたい。
【市長】
徳洲会が同時に3台購入し、購入費に市の予算は使われていない。榛原病院組合(牧之原市・吉田町)から地域医療交付金として同会に3億6千万円を入れているが、その金額が使われているかは不明。病院内からトータルの予算が使われており、購入には徳洲会の決裁が必要である。
【記者】
サロアを今後実際の手術に使う予定はあるのか。
【担当者】
- 手術の予定は10月末で、部位は大腸(結腸)の悪性腫瘍の切除である。高山医師やスタッフがトレーニングを行って本番に臨む。
- 消化器外科での手術は、1、2例目が東京医科歯科大学病院だが、同大学は開発に携わっているので、商用ベースでは当院消化器外科が1例目になる。力として捜査者である医師の手に伝わってくるのがロボットの特徴である。
【記者】
説明会では、ロボットを動かすだけなのか。
【担当者】
実際に医師が操作し、チューブに縫ったり画面に映したりする予定である。
【記者】
これはロボットなのか、マニピュレーターなのか。
【担当者】
プログラミングして自動で動くのではなく医師が操作するため、マニピュレーターのようなものである。実際に手でやるより正確にできるということである。
【副市長】
先日見学したが、中央にモニターが付いていて患部が大きく見える。操作軸が人間の手より振れを大きくして作業が細かくでき、失敗が少なくなるということである。
【記者】
榛原総合病院においてロボットの導入は初なのか。
【担当者】
昨年徳洲会グループ内病院のロボットを使用したことはあったが、今回は初の導入となる。
波乗りレモン部会について
【記者】
波乗りレモンは定義があるのか。
【担当者】
部会に入った生産者が部会に出荷したレモンを「波乗りレモン」という。あえて市の名前をつけていないのは、生産者がロットを集めて大きく産地化するにあたって、牧之原市を中心として近隣の産地を巻き込みながら生産しようということにしたためである。
【記者】
大きさや品質、防除方法などは関係あるのか。
【担当者】
基準は広島県の防除暦を参考に、栽培の防除や肥料設計などを組んでいる。市場に出す綺麗な物でなくても、幅広く色々なところに出せるような規格を部員と一緒に設定している。
【記者】
牧之原市以外にも生産者がいるのか。
【担当者】
菊川市に1軒、吉田町に2軒いる。
【記者】
柑橘、特にレモンの生産は難しいと農家から聞いたことがある。農家はどこかに行って勉強しているのか。
【担当者】
JAや県農林事務所の指導員を呼んで、研修会を定期的に開催している。来れなかった人にも、動画を撮って見られるような仕組みづくりをしている。
【記者】
今後のレモン栽培についての意気込みなど、市長のコメントが欲しい。
【市長】
- 今までお茶がメインとなっていたが耕作放棄地対策も含めて産地化を目指している。当面は50ヘクタール、最終的には100ヘクタールを超えるようにしたい。他市町も入れて340ヘクタールを目標にブランド化したいと考えている。
- 昨年、東京都日本橋で行われた「べったら市」で販売したら、レモンが特に売れて2日分が1日で売れた。お茶も2年連続買ってくれた人などリピーターがいた。
牧之原の始まりを語る発掘調査出土品の展示について
【記者】
土器は出てきていないのか。
【担当者】
縄文土器も少し展示するが、子ども達は石器の方が喜ぶのではないかということで今回は石器中心に展示する。
【記者】
資料に「里帰り展」とあるが初めて開くのか。
【担当者】
市で調査している他時代の遺跡のものはあったが、今回は市民の皆さんに興味関心を持ってもらうための里帰りということ、また来年市制20周年を迎えるということで私たちの祖先はどこから始まっているかという原点で、特別に県が保有する出土品を展示していただく。
石破首相について
【記者】
石破首相に全般的に期待すること、またリニア問題に関しても期待することはあるか。
【市長】
- 初代の地方創生担当大臣ということで、地方経済の活性化や少子化などの人口減少、特に本市の悩みでもある「若い女性の地方から東京への流出の顕著さ」など、地方を大事にするような発言がある。
- 石破首相の政策においても、地方の人口減対策として、婚姻率を上げる重要性や若い女性に選ばれる地域(地方)とは何かに絞ったプロジェクト展開を図りたいという発言があり、女性目線での地方創生という独創性を持っている。私も「日本一女性に優しいまちの推進」という考えで進めているので、国の施策は歓迎しており、今後の具体策なども石破首相に期待している。
- リニア問題については、石破首相個人としては否定的な発言をしていたと聞くが、今回は自民党総裁・首相であり、首相としての立場、そして国家プロジェクトでもあるので、推進に回られるのではないかと思う。
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