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勝間田氏が創建した寺院。今川・武田・徳川といった有力な大名に庇護されました。山門、総門、参道の丁石、龍門の滝の彫刻などが市の指定文化財になっており、建築や彫刻技術に優れた寺として知られています。山中にあり、散策するのも心地よい場所です。
山門は、天保11(1840)年3月28日に焼失後、天保15(1844)年3月に再建されました。日光の陽明門を参考にしたと伝えられています。総ケヤキで楼門造りの八脚の門です。2階の梁には正面右から十二支が彫られ、又四隅の組物と屋根裏の二重垂木はこの門の最も手の込んだ所です。
元亀年間(1570年ごろ)の武田・徳川の兵火によって石雲院は焼失しましたが、林叟院六世の哉翁宗出和尚によって天正11(1583)年、伽藍を再建し、輪番を再開しました。総門が始築されたのは江戸初期といわれています。「大圓覚」の額は江戸初期の禅僧月舟の書です。形式は高麗門です。
石雲院には元禄と明治の2回に丁石が建てられています。元禄丁石は、元禄7年甲戌(1694年)に切山の石工仁左ェ門が武州の浄牧院檀家の有志の菩提を供養するために建てた物です。明治丁石は、明治42(1909)年の開山忌に建てた物で、静岡市の北村市二郎が寄進した物である。
龍門の滝の彫刻:左 龍門の滝の彫刻:右
本堂の玄関の左右の袖に、山号の龍門山を象徴する彫刻があります。額の大きさは幅105.0センチメートル・高さ143.0センチメートルです。左側は「立川庵雪曲」の印形がみえます。右側には「顕斎図 立川庵彫□」の印があります。下絵は郷土の画人平井顕斎で彫刻は立川流の一門と思われます。
〒421-0411
牧之原市坂口1251 地図を見る<外部リンク>
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