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更新日:2023年12月1日更新
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「はじめての日本語教室」の活動を紹介します

牧之原市では、日本語がわからない外国籍住民を対象とした「はじめての日本語教室」を始めました。
この教室は、外国籍住民と公募の市民サポーター(ボランティアさん)が、日本語で交流しながら日常生活に必要な言葉や知識を身につけてもらおうと取り組むものです。

今年度は、令和5年9月24日から令和5年11月26日までの毎週日曜日に実施しました。学習者31人、サポーター43人と多くの地域住民の方々に参加していただき無事に終えることができました。サポーターの研修から各回の教室の様子を紹介します。 

サポーター(ボランティア)養成講座

サポーターとは、学習者とペアになって、各回のテーマに沿った会話をしたり、日本語が分からない人に日本語の支援を行うなどのボランティアで、教室の運営には欠かせない存在となっています。教室開催前に、サポーターを対象とした養成講座を実施しました。教室の目的やサポーターの役割など事前に必要なサポーターの心構えや外国籍住民との対話の仕方などを講義やデモンストレーションを通して学びました。

第1回サポーター養成講座 9月10日

サポーター養成講座の様子

令和5年9月10日、第1回目サポーター養成講座を実施し、サポーター22人が参加しました。初回の講座では、牧之原市における外国籍住民の現状、地域のおける課題と日本語教室の役割、サポーターの役割などを学びました。

第2回サポーター養成講座 9月17日

サポーター養成講座の様子

サポーター養成講座の様子

令和5年9月11日、第2回目サポーター養成講座が開催されました。公募で集まったサポーターに加えて、榛原高校から18人の高校生が養成講座に参加しました。今回の講座は、教室のデモンストレーションを主に行いました。学習者役(外国籍住民)とサポーター役とで役割を分け、言葉が通じない相手にどのようにコミュニケーションが取れるのかそれぞれが絵を描いたり、ジェスチャーをするなど工夫しながら取り組みました。

第1回目 9月24日

日本語レベルチェックとオリエンテーション

第1回目日本語教室

初回は、学習者24人が参加し、日本語レベルチェックとオリエンテーションを行いました。日本語レベルチェックでは、それぞれ緊張した面持ちで、対話形式の判定テストに挑戦しました。オリエンテーションでは、学習するテーマや学習方法について指導者から説明があり、各々集中して参加していました。

第2回目 10月1日

テーマは「自己紹介と家族」

第2回日本語教室

第2回日本語教室

第2回目は、学習者17人とサポーター22人が集まり、自己紹介と家族について対話を行いました。

教室のはじめに、「ペーパータワー」が行なわれました。これは、はさみやのりを使わず、どれだけ高い紙でできたタワーを作れるのかを競うゲームです。学習者とサポーター混合のチーム戦で、それぞれがバランスを崩さないように声を掛け合いながら競い合いました。

ゲームで教室の雰囲気が温まったところで、自己紹介と家族について対話活動がスタートしました。​自分の名前や国、住んでいるところ、働いているところ、家族について、対話をしました。写真やホワイトボードを用いて家族を紹介したり、地図で住んでいるところを示すなど、工夫しながら交流を行いました。最初は緊張した様子でしたが、一言一言を一生懸命に伝え、サポーターや他の学習者はうなずきながら聞きていました。話し終わると温かい拍手が送られ、発表者はとても嬉しそうな表情をしていました。

第3回目 10月8日

テーマは「住んでいるところ、お勧めの店」

第3回日本語教室

第3回日本語教室

第3回目は、学習者15人とサポーター20人が集まり、住んでいるところ、お勧めの店について対話で交流しました。

最初に新聞紙を使ったゲームをして、学習者とサポーターとの距離が縮まった後に、1つ目のテーマである「住んでいるところ」について、対話をスタートしました。住んでいる地域にある観光スポットや目立つ建造物などを目安におおまかな住んでいる場所を確認して、相手に伝えられるようになりました。

2つ目のテーマの「お勧めの店」では、行きつけのレストランやスーパーなど写真や地図を見せ合いながら、学習者とサポーターが相互に意思疎通を取ろうと一生懸命に取り組んでいました。

第4回目 10月15日

テーマは「食べ物」

第4回日本語教室

第4回日本語教室

第4回目は、学習者14人とサポーター17人が参加し、食べ物について対話を行いました。

日本語で対話を練習する前に、「順番にならぼう」ゲームをチーム対抗戦で行いました。名前や誕生日順にどのチームがいち早く並べるのかを競い合いました。

対話交流では、今回のテーマが食べ物ということで、日本やブラジルにある食べ物を話題に出しながら、対話を行いました。 他の国の食べ物ということもあり、聞き慣れない言葉もありましたが、ジェスチャー、絵、写真を活用し、積極的に教室に参加しました。

第5回目 10月22日

テーマは「消防署見学」

第5回日本語教室

第5回日本語教室

第5回目は、学習者19人、サポーター10人が参加し、牧之原消防署へ消防署見学と体験をするため訪問しました。

もしもの時に自分や家族、友達を助けるために大事なことを知ってもらうため、牧之原消防署のご協力のもと、消火器の使い方と119番通報の仕方を学びました。

消化器の使い方では、消防署職員から説明を聞いた後に、水消火器を使って消火体験をしました。消火器を使ったことのある学習者はほとんどいなく、実際に使ってみることで初期消火の方法を知ることができました。

119番通報では、初めに「外国人です。ゆっくり話してほしい」と伝えた上で自分の身近で起こりうることを想定し、緊急時にどのように通報するのかをサポーターと一緒に考え、模擬通報を体験しました。 実技を行う前は、自信がない様子でしたが、実技を終え周囲から拍手が上がると満面の笑みを浮かべていました。

第6回目 10月29日

テーマは「旅行」

第6回日本語教室

第6回日本語教室

第6回目は、学習者16人とサポーター18人が参加し、旅行について活動をしました。

国内外で、学習者とサポーターそれぞれが旅行で訪れたところやこれから訪問してみたいところについて、写真やジェスチャーを用いて、和気あいあいとした雰囲気で対話活動が行われていました。

今回のテーマ「旅行」では、「どこで、何をしたい」、「どこに、どんな、何があるから行きたい」など伝えたいことが複雑になり難しい内容でしたが、サポーターに支援のもと基本的な単語や文法などを丁寧に教えてもらい対話の練習をしました。

第7回目 11月5日

テーマは「ゴミの出し方」

第7回日本語教室

第7日本語教室

第7日本語教室

第7回目は、学習者7人、サポーター12人が参加し、市環境課の協力のもとゴミの分別について対話をしました。

最初に、環境課の職員より基本的なゴミの分別の仕方について、地区ごとのゴミ袋や現物を見せながら丁寧に紹介していただきました。

ゴミの分別の仕方について学んだ後は、学習者の住んでいる地区に合わせて、いつ、どこに何を捨てたのかを伝えられるようサポーターと協力しながら対話を行いました。

対話活動が終わった後に、環境課の職員から、ゴミの分別に関するクイズが出題され、楽しみながら生活に必要なことについて学びました。

第8回目 11月12日

テーマは「年中行事の思い出」

第8回日本語教室

第8回日本語教室

第8回目は、学習者7人、サポーター16人が参加し、今まで経験した行事やこれから体験してみたい行事について話しました。

今回の活動では、これまで経験した行事の写真やイベント情報の載った資料を見ながら、学習者とサポーター共に初めて耳にするそれぞれの国の行事に興味深々な様子でした。中には、地域の祭りや運動会など身近な地域のイベントについて話しているペアも見られ、多様な対話活動の回になりました。

第9回 11月19日

テーマは「宝物とお気に入りのもの」

第9回日本語教室

第9回日本語教室

第9回目は、学習者9人、サポーター8人が参加し、それぞれの宝物、お気に入りのものについて話しました。

対話の中で、文化や習慣の違いもあり、伝えたいことを伝えることが難しいといった声もありましたが、写真や実物を見せながら、学習者の方もサポーターの話を少しずつ理解している様子でした。最後には、緊張の面持ちでグループ発表を行い、各々の発表内容を振り返りました。

第10回 11月26日

テーマは「日本語レベルチェックとスピーチ」​

第10回日本語教室

第10回日本語教室

第10回日本語教室

第10回日本語教室

第10回目は、学習者7人、サポーター17人が参加し、日本語レベルチェックとグループ発表を行いました。

日本語レベルチェックでは、各々緊張の面持ちではありましたが、今までの成果を出すために、一生懸命取り組みました。 能力判定には、サポーターと一緒のグループになって、グループ発表をしました。レストランや職場などそれぞれの考えたシチュエーションの中で、自己紹介、家族の紹介、食べ物の対話交流の様子を発表しました。

発表の後には、牧之原警察署から講師の方に来ていただき、防災をテーマにした周知活動をしていただきました。東日本大震災の被災状況や発災時の非難の呼びかけなどについて説明をいただきました。最後には、外国籍住民の方向けにパトカーからポルトガル語で「津波、早く逃げて」などの音声を流し、外国籍住民の反応を確認しました。

全10回の教室を終え、修了証が学習者に配られ、日本語教室に一生懸命に取り組み、たくさん日本語を勉強したことを称えました。3か月間の短期間ではありましたが、「これからも日本語をもっと勉強したい」「日本人とたくさん交流できて大満足」といった声を学習者から多く頂きました。また、サポーターからは「外国籍住民が地域住民であるという意識ができた」などの声を頂き、学習者とサポーター共に日本語教室を通して、有意義な交流をすることができました。