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「浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査における基準地震動策定に係る不適切事案」における中部電力株式会社代表取締役社長社長執行役員から市三役への謝罪と報告について

令和8年1月15日、中部電力株式会社による「浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査における基準地震動策定に係る不適切事案」について、同社代表取締役社長 社長執行役員の林欣吾氏から市三役に対して、牧之原市役所榛原庁舎において謝罪と報告がありました。
先ずは今回の不適切事案があったことに対し、「地域の皆様、地元の皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけしております。心からお詫び申し上げます。今後、第三者委員会で事実の把握、原因究明、対応策について徹底的に調査されるため、全面的に協力してまいります」と謝罪と報告がありました。
市長は、「本日、御前崎市、掛川市、菊川市、牧之原市で構成されている浜岡原子力発電所安全等対策協議会から中部電力株式会社に、市民に対する説明と、原子力発電所が存在する限りこれまで以上に安全対策を講ずるということを申し入れしましたので、安全対策は徹底的にやっていただきたい」と強く要望いたしました。
今後、中部電力株式会社は、本事案について透明性、公正性を確保して事実関係及び原因の調査、再発防止策の検討等を行うため、同社との間に利害関係がなく独立性、中立性が阻害される要因がない第三者委員会を設置し調査を進め、当該調査に全面的に協力することとしています。
日時
令和8年1月15日(木曜日) 午後1時~午後1時30分
会場
市役所榛原庁舎5階庁議室
質疑応答【要旨】
質問1
浜岡原発は稼働していないものの、使用済み核燃料が存在しており、基準地震動の不正操作を受け、南海トラフ巨大地震発生時の影響に強い不安を抱いている。対策や訓練について説明は受けたが、現状では信頼が失墜しているため、第三者委員会や規制委員会を含めて早急に安全性を確認し、必要な対策があれば速やかに実施してほしい。これは再稼働の是非に関わらず、市民が最も懸念している点である。
中電回答
- 指摘された項目は、いずれも非常に重要であり、第三者委員会において事実・原因・対策を徹底的に究明する。
- 私を先頭に、全社的に解体的な再構築を進め、いただいた貴重な意見をすべて反映していきたい。
- 安全性の確保は最も重要であり、申し入れ書にあるように原子力発電所が存在する限りリスクがあるとの認識のもと、責任を持って対応する。
- 停止中であることをもって安全とするのではなく、安全性の追求に終わりはないという姿勢で取り組む。
- 今後も技術的な内容を含め、必要な情報提供を行っていく。
質問2
新聞報道でも指摘されているように、中部電力から地元への報告について、周辺4市が要請しなければ行われなかったこと、4市への謝罪や説明に先立ち、林社長が浜岡原発を訪問したことが報じられ、地元4市をないがしろにするもので非常に残念である。これら一連の経緯について説明を求める。
中電回答
- 本来は速やかに伺うべきだったが、結果として本日、市長に説明することとなった。
- この対応について深く反省しており、心よりお詫びする。
質問3
基準地震動の不正調査の背景には、社長を含む幹部から原子力・技術部門への強いプレッシャーがあったのではないか。私自身、技術者としての経験から、操作せざるを得ない環境が存在したと考えられ、それは中部電力の社内体質やガバナンスに問題があることを示しているのではないかと思っている。また、担当者が処分や左遷を恐れていた可能性もあり、上層部にも大きな問題があったのではないかと想像し心配している。
中電回答
- 原因・背景・動機ですが、これも非常に難しい状況にあり、現時点ではヒアリング結果に基づく把握にとどまっている。
- 今後は第三者委員会で重点的に調査を行う方針である。
- どのようなプレッシャーや動機があったのかを調査する必要がある。
- 「早く進めること」と「不正行為」がなぜ結び付いたのかを深掘りし、担当者に限らず、会社全体の体制や経営層も含めて原因を追究する。
質問4
牧之原市議会は平成23年に「安心・安全が将来にわたって担保されない限り、浜岡原発を永久に停止すべきである」という「浜岡原子力発電所に関する決議」を可決したが、市民意識調査では年を追うごとに「安全性が確認されれば稼働してよい」とする意見が増え、近年は停止派を上回っている。 その背景には、震災の記憶の風化だけでなく、浜岡原子力発電所の担当者の皆さんが、長年にわたり地域や市民、議会や我々当局に対して本当に誠心誠意丁寧な対応を重ね信頼を築いてきた。しかし、今回の事案でその信頼が大きく損なわれたことを残念に思っており、現場で尽力してきた社員を大切にしていただきたい。
中電回答
- 約15年かけて、現場の努力と地域の皆さんのご理解・ご協力により築いてきた信頼が、今回の事象によって大きく揺らいだ。
- 数字として表れていた良いトレンドも今回の問題で一変してしまったことから、今後は、事実の把握、原因究明、再発防止策を徹底する。
- 組織や取り組みを抜本的に変え、ゼロ(あるいはマイナス)からの再出発として全力で取り組み、一歩ずつでも前進し、信頼回復を目指す。
- 浜岡原発で働く社員は、安全と地域のために全力で取り組んでいることから、今回の件で社員に対しても信用を損なう結果となったことを認識している。
- 働く意欲を高めるため、対話を重ね、インセンティブの向上も検討していく。
質問5
本市には中部電力をはじめ関連事業所で働く多くの人がいるため、皆さんの雇用を守ることが重要であり、地域経済への影響も非常に大きいため、 再稼働の是非とは切り離して、社員の雇用を守り、地域経済にしっかり貢献していただきたい。
中電回答
- 社員の雇用はすべて守る方針である。
- 失われた信頼を踏まえ、働く意欲の向上やインセンティブ改善に取り組む。
- 原子力発電は、地域の安全と理解があって初めて成り立つ事業である。
- 地域に寄り添い、どのように貢献できるかを常に考えていることから、今後も地域の意見を聞きながら進めていきたい。
質問6
今日の報道によると、原子力土建部の数人が不正に関与したのが平成30年頃から始まったという報道があるが、この情報は昨日の説明には含まれていなかったが事実なのか。
中電回答
- 基準地震動策定に関し、不適切な事象があるとの通報が2月に原子力規制庁へ入り、 5月から調査が開始され、12月に不適切な事象があったことが判明した。
- 12月2日に状況を把握後、直ちに第三者の弁護士へ依頼しヒアリング調査を実施し、 関係が疑われる10数人に対して聞き取り調査を行った結果、原子力本部のうち土建部の数名が関与していた可能性が確認された。
- 現時点の結論は聞き取り調査に基づくもので、資料精査などの事実確認は今後実施される。
- 関与者が他にいないか、どこまで把握できているかについても今後徹底的に調査する。
- 今回の調査は第三者委員会ではなく、弁護士による暫定的なヒアリングであることから、今後は別メンバーによる委員会で、より詳細な分析と調査が進められる予定である。
質問7
報道では社長が状況を把握したのは12月以降とされている、5月の時点で社内ヒアリングが行われていたにもかかわらず、その事実を社長は把握していなかったのか。
中電回答
- ヒアリング調査を開始したのは12月からである。
- 12月に不正・不適切な取り扱いの可能性を認識し、初めて調査開始を指示した。
- 第三者の弁護士によるヒアリング調査を12月から実施している。
- 5月から10月の間については、何がどこまで把握されていたかは今後の調査対象である。
- その期間中、不適切な取り扱いがあるという事実は社内で共有されていなかった。
- 委託会社まで調査を行った結果、10月以降に問題が判明し、最終的に12月に把握した。
質問8
原子力規制庁の委員長が捏造だという話をされた。私も地域の方々の、特に技術者の方から、有り得ないんじゃないかという話を言われているが、どのような聞き取りをしていたのか。
中電回答
- なぜ早期に上層部へ報告できなかったのかが問題であり、プレッシャー、判断ミス、過度な責任感の有無も含めて、第三者委員会で徹底的に調査する考えである。
- 3月末までの対応については、第三者委員会が事実確認と原因究明を行い、期限に間に合うよう厳格に対応するとしている。
- 2月の外部通報については、会社としては報道で知った情報である。
質問9
報道によると、2月に外部通報があった後、5月から規制庁が中部電力に資料提出やヒアリングを行ったとのことだが、これは通報があったから調査すると知らされたのではなく、通常の調査の一環として求められていたという理解でよろしいか。
中電回答
- 5月に、この内容について調べるよう指示された。
- 法律により通報者の保護があるため、詳細はすべて話せない。
- ただし、何らかの理由で調査を受けていたことは事実である。
質問10
何らかの原因によって調査があったことについて社内でも話が出ていたと報道されているが、実際のところはどうなのか。
中電回答
- 基準地震動に関する原子力規制庁の審査会合は平成31年1月に実施され、その際に提出したデータが、今回の問題の基となっている。
- 社内では、不適切な取り扱いがあったのではないかと疑念を持っていた人が複数いた。
- 組織内で一部の人は問題を認識していたが、解明や是正には至らなかった。
- その後のデータ改善の有無については、今後の委員会で確認される予定である。
質問11
今回の場合は、長年かけて築いてきた地域や市民との信頼が一瞬で失われる重大なものであり、今回の事案の影響も極めて大きいと考えますが、中部電力として本当に全力を挙げて徹底的な検証と早期の対策を実行し、UPZ内を含む県民が安心できるように早急に検証して早期の対策をお願いする。
中電回答
承知しました。本当に今回ご心配ご迷惑をおかけしまして申し訳ございませんでした。
関連事項
「浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査における基準地震動策定に係る不適切事案」における中部電力株式会社原子力本部長から市長及び幹部職員への報告について

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